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個人事業主が払う税金の種類一覧【所得税・住民税・事業税・消費税】

運営・編集:Yusuke Hiramatsu

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個人事業主が払う税金の種類一覧【所得税・住民税・事業税・消費税】

個人事業主として働き始めたものの、「結局どの税金をいつ払うのか」がよくわからず不安になっていませんか。会社員時代は給与から自動的に天引きされていた税金も、個人事業主になると自分で種類ごとに把握し、申告・納付する必要があります。この記事では、個人事業主にかかる代表的な4つの税金(所得税・住民税・個人事業税・消費税)を、それぞれの仕組みと金額のイメージがつかめるように解説します。

個人事業主の税金の特徴

会社員は所得税・住民税・社会保険料が給与から源泉徴収され、年末調整で精算されます。一方、個人事業主は自分で1年間の所得を計算し、確定申告によって所得税額を確定させる必要があります。また、原稿料やデザイン料など特定の報酬は取引先が支払時に源泉徴収するルールがあり(国税庁タックスアンサー No.2795 原稿料や講演料等を支払ったとき)、その分は確定申告で精算(多くの場合は還付)されます。

個人事業主にかかる税金は大きく分けて次の4種類です。

税金課税主体誰にかかるか
所得税所得がある人全員(累進課税)
住民税都道府県・市区町村前年に一定以上の所得があった人
個人事業税都道府県法定70業種を営み、所得が290万円を超える人
消費税国・地方課税売上高が一定基準を超えた事業者

経費にできるもの・できないもの

各税金の税額は「所得」を基準に計算されるため、経費をどこまで計上できるかが税負担に直結します。国税庁は必要経費を「収入を得るために直接必要な費用」と定義しています(国税庁タックスアンサー No.2020 確定申告)。

項目経費になるか備考
業務用のPC・ソフト10万円未満は消耗品費、以上は減価償却
打ち合わせの交通費業務目的が明確なもの
自宅家賃・通信費業務使用分のみ家事按分で計上
打ち合わせの飲食費業務目的の記録がないと否認リスクあり
私生活の食費・衣服代プライベート利用は経費不可

たとえば自宅の一室(10㎡)を作業スペースにしていて、月家賃10万円・自宅全体50㎡の場合、家事按分の考え方は次のとおりです。

業務使用割合 = 10 ÷ 50 = 0.2(20%) 月の経費計上額 = 100000 × 0.2 = 20000 円

自分の場合に所得税の申告が必要かどうかを具体的な金額で確認したい方は、確定申告チェッカーで収入と経費を入力してみてください。

税金ごとの計算の仕組み

所得税:5%〜45%の累進課税

所得税は課税所得(収入-経費-各種控除)に応じて5%から45%までの7段階で税率が上がる超過累進課税です(国税庁タックスアンサー No.2260 所得税の税率)。基礎控除は480,000円です。たとえば課税所得400万円の場合、速算表(税率20%・控除額427,500円)を使うと次のように計算できます。

4000000 × 0.2 - 427500 = 372500 円

住民税:所得割10%+均等割

住民税は前年の所得を基準に翌年課税されます。所得に対して一律10%(道府県民税4%+市町村民税6%)の「所得割」に加え、所得にかかわらず定額の「均等割」が課されます(総務省 個人住民税)。均等割は自治体により多少異なりますが、標準では年4,000円程度です。個人事業主は自分で市区町村に納める「普通徴収」となるのが一般的です。

個人事業税:業種によって課税されないこともある

個人事業税は都道府県税で、地方税法で定められた70業種(法定業種)を営む人のうち、所得から事業主控除290万円を差し引いた額に対して業種ごとに3%〜5%課税されます(東京都主税局 個人事業税)。青色申告特別控除はこの計算には適用されません。デザイン業は法定業種として5%の課税対象ですが、文筆業(原稿執筆のみ)は対象外とされることが多く、実際にどの業種に該当するかは仕事の実態で判断されます。たとえば所得500万円のデザイン業の場合、課税額の目安は次のとおりです。

(5000000 - 2900000) × 0.05 = 105000 円

消費税:基準期間の売上高で判定

消費税は、前々年(基準期間)の課税売上高が1,000万円以下であれば、原則として納税義務が免除されます(国税庁タックスアンサー No.6501 納税義務の免除)。ただし、前年上半期(特定期間)の課税売上高が1,000万円を超えた場合や、インボイス発行事業者として登録している場合は、基準期間の金額にかかわらず課税事業者になります。インボイス登録者向けの負担軽減措置である「2割特例」は2026年9月30日で終了予定のため、その後は本則課税・簡易課税のいずれかへの切り替えを検討する必要があります。

確定申告の手順

  1. 収入の集計:請求書や入金記録から年間の総収入金額を確定する
  2. 経費の集計:領収書を科目別に整理し、家事按分が必要な費用は按分計算する
  3. 青色・白色の選択:複式簿記であれば青色申告(最大65万円控除)、簡易な記帳なら白色申告を選ぶ
  4. 申告書の作成・提出:国税庁の確定申告書等作成コーナーなどで作成し、翌年3月15日までに提出する
  5. 住民税・事業税の確認:所得税の確定申告をすれば住民税・事業税の情報も自治体へ連携されるのが基本だが、自治体によって手続きが異なる場合があるため納税通知書の内容を確認する

よくある疑問・間違いやすいポイント

確定申告さえすれば他の税金は自動的に決まる?

所得税の確定申告データは基本的に住所地の自治体へ連携され、住民税・個人事業税の税額計算に使われます。ただし自治体ごとに運用が異なる場合があるため、送られてくる納税通知書は必ず内容を確認しましょう。

個人事業税は全員にかかる?

所得290万円以下なら個人事業税はかかりません。また、法定70業種に該当しない事業(画家など一部の創作活動等)はそもそも対象外です。ただし、契約形態が「請負業」とみなされると課税対象になる場合があるなど、業種の判定はグレーな場合があります。

消費税は開業したてなら関係ない?

開業直後は基準期間の実績がないため、多くの場合は免税事業者になりますが、インボイス発行事業者として登録すると開業初年度から課税事業者になります。取引先との関係でインボイス登録の要否を検討する必要があります。

申告のたびに「自分は何を払う必要があるのか」を確認したい方は、まずは確定申告チェッカーで無料診断してみましょう。

まとめ

  • 個人事業主には所得税・住民税・個人事業税・消費税の4種類の税金がかかる可能性がある
  • 所得税は5%〜45%の累進課税、住民税は所得割10%+均等割
  • 個人事業税は所得290万円超・法定70業種のみ課税対象(3%〜5%)
  • 消費税は基準期間の課税売上高1,000万円が分かれ目。インボイス登録者は別枠で判定される
  • 業種の該当判定や按分の可否など判断が分かれる点は、所轄税務署や顧問税理士に確認するのが確実

よくある質問

Q. 個人事業主でも住民税の申告は自分でする必要がありますか?

所得税の確定申告をしていれば、原則としてそのデータが自治体に連携されるため、住民税の申告を別途行う必要はありません。ただし、確定申告をしない年(所得がない、または非常に少ない場合など)は、市区町村への住民税申告が必要になることがあります。詳細はお住まいの自治体にご確認ください。

Q. 個人事業税はどうやって申告しますか?

所得税の確定申告書を提出すれば、その情報が都道府県に連携されるため、通常は個人事業税の申告書を別途提出する必要はありません。都道府県から届く納税通知書に基づき、8月・11月頃の年2回に分けて納付するのが一般的です。

Q. 消費税の課税事業者になったら何が変わりますか?

課税事業者になると、売上にかかる消費税を計算し、仕入れにかかった消費税を差し引いた差額を申告・納付する義務が生じます。簡易課税やインボイス登録者向けの2割特例など、負担を抑えられる制度もあるため、売上規模や取引先の状況に応じて最適な方式を検討するとよいでしょう。

Q. 税金の種類が多くて申告漏れが心配です。どう管理すればいいですか?

まずは所得税の確定申告を正確に行うことが基本です。住民税・個人事業税は多くの場合そのデータが連携されるため、確定申告さえきちんとしていれば大きな漏れは起きにくい仕組みになっています。消費税だけは課税事業者になったかどうかを自分で把握しておく必要があるため、売上高の推移は年間を通じて確認しておきましょう。判断に迷う場合は税理士への相談も検討してください。

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