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経費

確定申告の間違いに後で気づいたら【修正申告・更正の請求のやり方】

運営・編集:Yusuke Hiramatsu

先に結論

税金を多く払いすぎていた場合は「更正の請求」を法定申告期限から5年以内に行い、逆に税金が不足していた場合は「修正申告」をできるだけ早く行います。修正申告は税務署から調査の事前通知が来る前に自主的に行えば、過少申告加算税がかからない場合があります。

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確定申告を出したあとに間違いに気づいたらどうする?

確定申告を提出したあとになって、経費の計上漏れや控除の入力ミスに気づいてヒヤッとした経験はありませんか。個人事業主やフリーランスの申告は自分ひとりで進める方が多く、提出後に間違いへ気づくケースは珍しくありません。この記事では、税金を払いすぎていた場合と、逆に不足していた場合、それぞれの正しい直し方を整理します。

「修正申告」と「更正の請求」の違いをまず整理する

同じ「申告のやり直し」でも、税金が増えるか減るかで手続き名も窓口の扱いも変わります。

  • 修正申告:経費の水増しや収入の記帳漏れなどにより、本来納めるべき税額より少なく申告していた場合に行う手続きです。追加で税金を納めることになります。
  • 更正の請求:控除の入力漏れや経費の計上漏れなどにより、本来より多く税金を払っていた場合に行う手続きです。認められれば差額が還付されます。

国税庁のタックスアンサーでも、この2つは明確に区別されています。詳しくは国税庁タックスアンサーNo.2026「確定申告を間違えたとき」で確認できます。

個人事業主が申告後に気づきやすいミスの具体例

フリーランス・個人事業主の申告では、次のようなミスが起こりやすい傾向があります。

ミスの内容税額への影響該当する手続き
経費の計上漏れ(領収書の入力忘れなど)税金の払いすぎ更正の請求
収入の記帳漏れ・支払調書との相違税金の不足修正申告
社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除の入力漏れ税金の払いすぎ更正の請求
経費のプライベート分を按分せず全額計上していた税金の不足修正申告

たとえば、経費60万円分の計上漏れに気づいた場合、所得税と住民税を合わせた実効税率を20%と仮定すると、600000 × 0.2 = 120000円ほど納めすぎていた計算になります。実際の還付額は所得や他の控除の状況によって変わるため、目安として捉えてください。実際に自分のケースでどのくらい影響があるか計算してみたい方は、確定申告チェッカーで経費と所得の関係を確認してみましょう。

修正申告のやり方(追加で税金を払う場合)

税金が不足していたことに気づいたら、次の手順で修正申告を行います。

  1. 確定申告書等作成コーナーで「訂正申告」または「修正申告」の入力画面から、当初申告した内容を呼び出す、または最初から入力し直す
  2. 正しい収入・経費・控除の金額を入力し、追加で納める税額を確認する
  3. e-Taxで送信するか、印刷して所轄の税務署へ提出する
  4. 修正申告書を提出した日が、追加で納める税金の納期限になる

修正申告には申告期限のような明確な締め切りはありませんが、国税庁タックスアンサーNo.2026にあるとおり、気づいた時点でできるだけ早く行うことが基本です。

気になるのは追加のペナルティです。税務署から調査の事前通知が来る前に自主的に修正申告をした場合は、過少申告加算税はかかりません。事前通知のあとや税務調査で指摘されたあとに修正申告をした場合は、追加で納める税額に対して5%〜15%程度の過少申告加算税が課される場合があります。さらに、納期限の翌日から納付までの日数に応じて延滞税もかかります。延滞税の割合は年によって変わり、2026年分は当初2か月が年2.8%、それ以降は年9.1%です(国税庁:延滞税の割合)。早めに手続きをしておくほど負担が軽くなる仕組みだと理解しておくとよいでしょう。

更正の請求のやり方(税金が戻ってくる場合)

税金を払いすぎていたことに気づいた場合は、更正の請求を行います。

  1. 当初申告した収入・経費・控除の内容を確認し、正しい金額との差額を把握する
  2. 確定申告書等作成コーナーで更正の請求書を作成する、または書面の「更正の請求書」を用意する
  3. 訂正の理由がわかる書類(領収書や控除証明書など)を添えて、所轄の税務署へ提出する
  4. 税務署の審査を経て、認められれば減額更正が行われ、差額が還付される

更正の請求ができる期間は、国税庁タックスアンサーNo.2026にあるとおり、原則として法定申告期限から5年以内です(根拠:国税通則法第23条)。たとえば小規模企業共済等掛金控除8万円分の入力を忘れていた場合、税率を10%と仮定すると、80000 × 0.1 = 8000円程度が還付される目安になります。実際の還付額は所得金額や他の控除との組み合わせで変わるため、正確な金額を知りたい場合は税務署や税理士に確認するのが確実です。

申告そのものを忘れていた場合との違い

ここまでは「提出した申告の内容が間違っていた」ケースを前提にしています。一方、そもそも期限内に申告をしていなかった場合は「期限後申告」という別の手続きになり、過少申告加算税ではなく無申告加算税の対象になります。無申告加算税にも、期限後1か月以内に自主的に申告するなどの条件を満たせばかからないケースがあります。詳しくは国税庁タックスアンサーNo.2024「確定申告を忘れたとき」を参照してください。

判断に迷うケースは税務署・税理士へ

経費の按分の見直しや、専従者給与の扱いを変更するようなケースでは、修正申告と更正の請求のどちらに該当するか、あるいはそもそも訂正が必要かどうかの判断が分かれることがあります。こうしたグレーな論点を自己判断だけで処理すると、意図せず過少申告につながったり、逆に必要な還付を受けそびれたりするおそれがあります。具体的な判断は所轄の税務署や顧問税理士にご確認ください。

申告内容を見直す際は、まず確定申告チェッカーで現在の経費・控除の入力状況を整理してから、税務署への相談内容を絞り込むと話がスムーズです。

まとめ

申告後に間違いへ気づいたときに確認したいポイントをまとめます。

  • 税金が不足していた場合は「修正申告」、払いすぎていた場合は「更正の請求」と、手続き名が異なる
  • 修正申告は早めに、できれば税務署からの事前通知の前に行うと過少申告加算税を避けられる場合がある
  • 更正の請求は法定申告期限から5年以内という期限があるため、後回しにしすぎない
  • 経費按分や専従者給与など判断が分かれる論点は、税務署や税理士に確認してから手続きする

よくある質問

Q. 修正申告に提出期限はありますか?

法律上の明確な期限はありませんが、税金の不足に気づいた時点でできるだけ早く提出することが基本です。放置している間も延滞税が発生し続けるため、気づいたタイミングで手続きするのが望ましいといえます。

Q. 更正の請求はいつまでできますか?

原則として法定申告期限から5年以内です。たとえば2025年分の確定申告であれば、法定申告期限から5年以内が請求できる期間の目安になります。詳細は所轄の税務署に確認してください。

Q. 修正申告をすると税務調査が入りやすくなりますか?

修正申告をしたこと自体が直接の原因で税務調査の対象になるとは限りません。ただし、誤りの内容や金額の規模によっては、税務署が申告内容を精査する材料の一つにはなり得ます。不安がある場合は税理士に相談しながら進めるとよいでしょう。

Q. 修正申告・更正の請求はe-Taxでできますか?

どちらも確定申告書等作成コーナーで作成し、e-Taxで送信することができます。マイナンバーカードとICカードリーダライタ、またはスマートフォンを使ったオンライン提出に対応しています。

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